9月度総幹部会浅井先生講演(抜粋)

顕正新聞 平成19年10月5日 第1081号より関連部分のみ引用


   

 この松本尊能化が、顕正会の解散処分以来、もっとも心配して下さったのが、御本尊下附のことでした。
 「浅井さん、御本尊がなくては、広宣流布を進めるのに、困るでしょう」ということを何度も言われて、妙縁寺所蔵の歴代先師上人の直筆御本尊七幅を、私に託して下さった。

  御形木御本尊のこと

 また、御形木御本尊の下附についても、心配して下さった。
 しかし、私はこの時すでに、遥拝勤行で広宣流布を進める決意をしていた。
 だが、入信勤行を行う自宅拠点と地方会館には、どうしても御本尊をご安置しなければいけない。そこで私は敢えて、日寛上人と、日布上人の御形木御本尊を授与して下さるようお願い申し上げたのです。
 因みに、御形木御本尊というのはどういうものかというと、一口にいえば印刷された御本尊のことです。宗門上代には、御形木御本尊という制度は、全くなかった。
 日興上人は、富士一跡門徒存知事にこう仰せられている。
 「日興が弟子分に於いては、在家・出家の中に、或いは身命を捨て、或いはきず疵を被り、若しくはまた在所を追放せられ、一分の信心ある輩に、かたじけな忝くも書写し奉り、之を授与する者なり」と。
 すなわち、仏法のゆえに身命を捨て、あるいは疵を受け、あるいは追放されたり等、身命も惜しまぬ信心の者に、恐れ多くも戒壇の御本尊を書写し奉りこれを授与するのである――と仰せられている。
 したがって、その信心決定までは、みな遥拝勤行で信心に励んだ。これが御在世の信行であります。
 しかし、近年信徒の増加にともなって、「御形木御本尊」という制度ができ、これを入信時に下附するようになった。もちろん御形木御本尊であっても、その御本尊を通して戒壇の御本尊を拝み参らせるのであるから、功徳においては全く変わりはない。
 だが、宗門の信心が崩れてくれば、先般説明した不敬の御開扉と同じことになってくる。すなわち御本尊下附も、住職らのカネ儲けとなり、また入信させるほうも学会の折伏に見る如く、数にこだわって信心もない者に御本尊を押しつけるようになる。そこで御本尊を、そこらに投げ捨てたりするような事が多くあった。これでは日興上人の厳格のお誡めに反する。
 そこで私は解散処分を機に、「今こそ顕正会は、御在世に立ち還り、遥拝勤行で広宣流布を進めよう」と決意したわけであります。

 それともう一つ、私には深く思うところがあった。それは宗門は、それまで下附していた日寛上人の御形木御本尊を、昭和四十一年一月一日以降、細井管長の「形木本尊」に変更してしまったんです。
 昭和四十一年一月といえば、その二ヶ月前に池田大作が正本堂の供養として学会員から三五〇億円をむしり取り、いよいよ「戒壇建立の賢王」気取りの大慢心が頂点に達していた時です。
これに諂うように、細井管長は、日淳上人が昭和三十年以来、定められていた日寛上人の御形木御本尊を、自分のそれと取り替えたのです。このことに私は、心中深い憂いを懐いていた。
 ゆえに私は解散処分によって本尊下附を禁じられても、少しも驚かなかった。むしろ、遥拝勤行こそ、大聖人様、日興上人の御心に叶うものであると、確信しておりました。
 しかし、入信勤行を行う地方会館、自宅拠点だけはどうしても御本尊様がなくてはならない。
そこで先ほど述べたごとく、松本尊能化に特別にお願いしたわけであります。

 各末寺ごとに有縁の上人の御本尊を

 実は、御形木御本尊の下附は、昭和二十九年までは、宗門で統一することなく、各末寺において、それぞれ縁の深い貫首上人の御形木御本尊を授与していたのです。これが宗門のしきたりであった。
 その例を挙げれば、東京の末寺においては、品川の妙光寺が、五十五世・日布上人の御形木御本尊、池袋の法道院が五十六世・日応上人、同じく池袋の常在寺は、五十七世・日正上人、そして白山の白蓮寺では、六十世・日開上人という具合で、それぞれの末寺で有縁の貫首上人の御形木御本尊を授与していた。これは、末寺住職に許された権限であり、古来からのしきたりであったのです。
 ゆえに私は、将来の大規模な広宣流布の戦いに備えて、地方会館に安置し奉る大幅の日布上人の御形木御本尊と、自宅拠点に懸け奉るべき日寛上人の御形木御本尊を、松本尊能化にぜひ用意してくださるよう、敢えて願い出て、これを授与して頂いたのであります。
 このときさらに松本尊能化は、「葬儀のときに困るでしょう」と、おっしゃって、日布上人御書写の「大日蓮華山大石寺」の脇書がある導師曼荼羅の御形木御本尊まで、六幅授与して下さったのであります。

    
























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